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追憶の森

 鬱蒼と茂る森の中で男は終わりを求める。運命の輪を断ち切るために、悲劇を終わらせるための悲劇。しかし、所詮はフィクションであり一つの閉じた物語であるとしたら?もしそうならば、幸運と言うまでもなく男はもう一人の男と、別の悲劇を辿ったもう一人の男と、出会うことになるだろう。共有できない痛みをそれでも共有するために出会う、それは予定調和にさえみえる。
 しかし、この作品は以上のようなありふれた物話ではない。この閉じた世界、富士の樹海という世界的に知られた自殺の名所、ではそれでも生きようとする者に奇跡を与える場となるだろう。幸運とは言うまでもなく、ましてや不幸と言うまでもなく。奇跡は時に呪いのように湧いてくる、いや、呪いが奇跡のように訪れるのだろうか?
 悲劇は反復する。それは現実よりも現実的に。つまりは不意に到来する事故という形で。落下という運動はここでは意志と徹底的に無関係に描かれる。盲目のために道を踏み外したのではない、彼は底抜けの道を歩こうとしたのだ(歩いてしまったのだ?)。出来事は物語を折り返すようにして遡行的に構成する。ここでの悲劇=出来事はその意味では偶然起こったことではない(しかしそれでも意志とは無関係である)。それは起源なき起源として反復せざるおえない形で起こるべくして起こったのである
 一方で、呪いは祝福を予言するように何かを呪う。呪いとは運命であり社会である。祝福とはその外側であり世界である。もう一人の男(ここに何かのモチーフを読みとるのは難しい。異人的モチーフでもなく分身とも言い難い。西洋人に東洋人を配置することの意味は日本的なものの演出のために置かれたのであり、それ以上ではないだろう。強いて言うならばごく普通の予言者?であり不気味な者である)は社会と世界の関係を繋げる者である。それは媒介のための実体であり、同時に凡庸な人間でもある。物語に要請されるように現れるのであり、祝福に値する人間を見定める天使である。そして、呪いは試練に形を変えるだろう。絶望の中で他者と共に歩むこと。
 ある一人の他者、それは死者である。呪いは確かに陰鬱な影を見せていた。彼が回想するもう一つの物語。そこではお互いのすれ違いが彼女の病によって連帯を回復し、不幸の中の幸福を見つけ出す物語である。しかし、呪いはその幸福を交通事故という無慈悲な形で取り返しのつかない不幸へと押しやる。回想の後もう一人の男がいう、天国への階段、と。そのメロディーは孤独に響く。この男が予言者であるならば、ここである転倒が起きている。それは呪いから祝福へ、ではなく呪いが祝福そのものになるという転倒である。ここで彼は救われるために死ににきたことが明らかになるだろう。この次元では死ぬことが祝福であり、生きることが呪いである。彼女にもう一度永遠に出会うための悲劇。悲劇は悲劇によって乗り越えられようとしている。それは全く悲痛だがその権利は全面的に擁護されるだろう、作品冒頭までは。
 しかし、悲劇が救われるのは何故だろうか?呪いから祝福へと回帰するのは何故だろか?これは作品の倫理に関わる問題である。ある男たちは死に絶え、彼は救われる。それは何故か?奇跡といえば聞こえはいいがそれは命の選別以外の何物でもない。無意識の願いが叶ったという方が適切なのだろうか?それは作品の強度を貶める。もう一人の男の描かれなさと相関するであろうこの問題は未だ不明である。彼がどこまでも不気味な存在のように。
 彼は2度の喪の作業をやり終えた。1度目が2度目によって完了するという特異さで。では2度目の喪の作業はいつ終わるのか?天使=人間の死と向かい合う事とは?いや、ここまでみたのならば死は生そのものとなるのを体感するはずだ。白く淡い光を放つ動かざる存在へと変貌したもう一人の男は永遠に、死さえも超えるような永遠?、咲き続けるだろう。喪の作業は未だ終わらない。自殺という悲劇が繰り返される限り。
 

2021年2月 読書 記録

 前半の調子の良さから一変下半期の勢いのなさというのは毎度のことだがそれにしても現実に直面することから逃げてばっかりだなぁと思っていたらどうやら大学を卒業できることがわかったのは不安が一つ消えてよかったんだけどこれも毎度のことで単位取得発表が遅すぎるのホント無能だし無能と不能という言葉の差異から狂気/死/弱さ等々の生とはいったい何ぞやという事に関しては先月紹介した無能力批評が一つの解答なのかもしれせんねというかそんなこんなでまだまだ本は読まないといけないようですなぁあ、そうだ今月から喫煙を始めてこの前なんて1m数本立て続けに吸っただけでぶっ倒れそうになって大変でしたよ。。まいっちゃうなぁほんとなんてたって吸い始めですからね翌朝からまた吸ってしまったので当分心変わりはないようです車の保険の高さにも半ギレの日々ですが保険って安心という名の搾取だろどう考えても安心と安全を銘打って車両保険にも入れてこようとするのやめてくれよな倍近くまであれで跳ね上がるのこわよーあ、近所にある某エディオンの某佐々木さん店員として最悪な接客サービスをどうもありがとうございました^^今後からは絶対にここでは商品を買わないのでさっさとくたばってください^^ついった辞めるか辞めないか論争に関してはこれからも逃げ続けながらだんだんと存在が消えていくんだろなぁといったところで閑話休題というなの本題へ

 今月は23冊読んだんだね。22冊の説もあるけど1月と2月の狭間に読んでた本が一冊あるからなんだよね。どこにも存在しない子どもみたいでとってもこわーい。国籍は持ってるけど人権はもっと欲しいよね

 では紹介していきましょう

 

飢餓同盟 (新潮文庫)

飢餓同盟 (新潮文庫)

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らせん状想像力: 平成デモクラシー文学論

らせん状想像力: 平成デモクラシー文学論

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けものたちは故郷をめざす (岩波文庫)

けものたちは故郷をめざす (岩波文庫)

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日本精神分析 (講談社学術文庫)

日本精神分析 (講談社学術文庫)

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新プロパガンダ論 (ゲンロン叢書)

新プロパガンダ論 (ゲンロン叢書)

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邪眼鳥 (新潮文庫)

邪眼鳥 (新潮文庫)

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丸山眞男―リベラリストの肖像 (岩波新書)

丸山眞男―リベラリストの肖像 (岩波新書)

  • 作者:苅部 直
  • 発売日: 2006/05/19
  • メディア: 新書

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JR品川駅高輪口 (河出文庫)

JR品川駅高輪口 (河出文庫)

  • 作者:柳美里
  • 発売日: 2021/02/05
  • メディア: 文庫

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空の怪物アグイー (新潮文庫)

空の怪物アグイー (新潮文庫)

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瞬間と永遠――ジル・ドゥルーズの時間論

瞬間と永遠――ジル・ドゥルーズの時間論

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M/Tと森のフシギの物語 (岩波文庫)

M/Tと森のフシギの物語 (岩波文庫)

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差異としての場所 (講談社学術文庫)

差異としての場所 (講談社学術文庫)

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朝のガスパール

朝のガスパール

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文学部唯野教授

文学部唯野教授

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スピノザの方法

スピノザの方法

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 今わかったんですけど闇に葬られた一冊は3月分にカウントされる本だったのでどこにも迷子になった子はいなかったです。でもやっぱり国籍がない子どもたちは今も助けを求めてると思うのでそのままにしときます

 

 

2021年1月 読書 記録

 思念体になりたい。それまで死ねんばいつってな。
あとテレパシー能力が欲しい。
 kindleにある著作権切れの作品を作家ごとにまとめて電子版全集にしたやつを数多発見。昨日気づいた。なので芥川龍之介集をちょろちょろと読み始めた。歯車のあ、もう死ぬんだ感。35歳で自殺らしいけど20代の内に死んでるのかと思った。俺も頑張ろ

 1月の読了冊数は17。その記録兼コメントでも

 

 

新本格魔法少女りすか (講談社ノベルズ)

新本格魔法少女りすか (講談社ノベルズ)


新年1冊目。とにかく一冊目でした


2冊目。図書館本。『悪と戦う』と迷ってこっちにした。戦前の方も読んでみたい

大きな鳥にさらわれないよう

大きな鳥にさらわれないよう


3冊目。神話みたいな話だった

二百回忌 (新潮文庫)

二百回忌 (新潮文庫)


4冊目。おぉ、純文学だという感じ


5冊目。愛なき森で叫べ、をみて元ネタの事件が気になって読んでみた。洗脳ってこわいなりね

アフターダーク (講談社文庫)

アフターダーク (講談社文庫)

  • 作者:村上 春樹
  • 発売日: 2006/09/16
  • メディア: ペーパーバック

6冊目。三人称視点をカメラに喩えながら視点がぐるぐるするとこ

フリーターにとって「自由」とは何か

フリーターにとって「自由」とは何か


7冊目。8冊目の方が面白かった

無能力批評―労働と生存のエチカ

無能力批評―労働と生存のエチカ


8冊目。サブカル批評がロスジェネ論壇と出会うとき


9冊目。動物が!いっぱい!やったー!偽物だけど!!

闇の自己啓発

闇の自己啓発


10冊目。タイトルが面白そうだったからつい


11冊目。顔って深いなりね~


12冊目。神!とは。。。

現代アニメ「超」講義

現代アニメ「超」講義

  • 作者:石岡良治
  • 発売日: 2019/06/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

13冊目。マンガ、も読まんとなぁ

「かわいい」論 (ちくま新書)

「かわいい」論 (ちくま新書)


14冊目。みんなかわいい神経症やなぁ、、と


15冊目。勝手に吃音と思い込んで悩んでたりはする


16冊目。オタクの生態系も変わったんだなぁ、とか

貨幣とは何だろうか (ちくま新書)

貨幣とは何だろうか (ちくま新書)


17冊目。1月最後の本。とにかく最後の本でした

 

 

 てきとーコメントにみえるけど、一月前に読んだ本の内容覚えてるわけねーだろ。
一週間前の晩飯思い出せますか?ちなみに僕は昨日のも思い出せないからコメントもてきとーになるんです。しょうがないね

 

 

 

 

 深夜4時。ぐっともーにん

 もう読むのやめたけど『人はみな妄想する』よかったです。200ページほどで断念しましたが。僕の精神分析に対する関心はずるいなぁと思ったからです。哲学に対してあったような気もする興味も消えつつあります。哲学に対しては僕の頭の足りなさだと思います。どこかで、たぶん柄谷行人の本恐らく『探求』、「哲学」と「哲学的なもの」は違うという文章を読みました。適当にパラフレーズするとここでは哲学史と哲学の断片から物事や現象を分析することの違いを指摘して後者に可能性をみていくという旨だと思います。最近このことが頭に浮かびます。要するに哲学史がわかっていなくても哲学は可能であるということです。なんだが元気が出るような出ないようなという発想ですが取り合えずの避難所としては機能してくれると思うので僕もそんな風に発想転換したいなぁと。

 精神分析へのずるさ。あるいは制度の閉鎖性との関係。デリダが『精神分析へのとまどい』で語った「アリバイ抜きの告白」をすることの倫理性。とそれっぽく書くのもバカっぽいですね。いったい何が誰に対してできるというのか?せめてものとくらいついても自身へと?問いかけをなすことを?『意味がない無意味』は精神分析論として非常によい本だと思います。ラカン派のドグマ的な読解とは別の形で。

 文学の効用。言葉に還元できないものの総体。余剰の余剰は本質に先立つか?80年代90年代に表れた女性作家が身体を他者として描くことと動物のモチーフあるいは神話的形象への言及。僕にとっては毛の問題なのかもしれません。安倍公房は遺作でカイワレ大根が脛に生えた男を主人公にしてましたね。彼の場合はユーモアが感じられますが。

 性欲が駆り立てるのではないオナニーについて。フロイトが緊張状態からの解放が射精であるといったのは慧眼だと思います。オナニーを性欲の発散ではなく癒しのための行為とみること。人間はなかなか面倒な生き物です。

 食べるって不思議です。どこを切り取っても面白い行為だと思います。死と生が入り乱れる場。人間のずるさは食べられる心配がないからだと思います。常に食べる者として地上に存在している。食人と形容したい。食べることは善いことなのか?権利問題で前景化するのは程度の話です。しかしより強く考えるならば食べなければ死ぬだけです。死ぬことは悪いことなのか?これは難しい問題ですね。命は尊いのか?ピーターシンガーは中絶を肯定していますね。彼によれば生命は痛覚を持つ低次レベルのものと意識を持つ高次レベルの2つにわけられ、中絶のタイミングでは胎児は低次以下の存在になるから(痛覚がないから)というわけです。実践の倫理に書いてありました。しかし、痛覚や意識を持つだけで生命という点ではどれも変わらないのでは。そして食べることは犠牲に対する敬意と本来は切り離せません。食には文化コード的な(調理の構造的読解はレヴィストロースが記述してるそうです)意味だけでなく生きるとは何か、犠牲という意味では贈与の問題も関わってきますね。例えば進撃の巨人の巨人が表象しているのは一方で精神病を思わせる行動や顔貌性、もう一方はこの点における非人間的人間性だと思います。つまり食べるために食べていないこと。人間を。調理をせずに味わうこともなく消化することもない。ただ食らいつくすこと。獣になること。巨人の本能に従うこと。

 平山郁夫展。松坂屋美術館にて。デッサンが多かったです。アンコールワットと南京錠と延暦寺。ぽい展示だなぁと適当にぶらついていたら後半のゾーンでいい画がずらーっとあったので行ってみたかいもあったなという感じ。宗教的な精神世界を幻想的な風景に重ねてるのはうまいとも思う一方そういうのに疎い僕は置いてけぼり感も。輪郭をぼかしてよりぽくするとか構図に象徴性をもたせてルドン的に仕立て上げるって感じですかね。初期-中期の作品があまりなかったので(佐川美術館の限界?)その辺がどうなってるかは気になりました。

 朝になりました。午前5時。おやすみ、また今度

 

 

2020年 読書 記録 

 驚くべきことにこのまま順当に時が進めば僕は社会人になるようです。誰が驚くのかはよくわかりませんが僕自身が驚いているのでこんなことを書いているのでしょう。加えて、このままでは大学時代の思い出は何もないということにも同時に驚いているのでこの4年間の無意味さに対する驚きがこんな入り方を僕に強いてくるのかもしれません。人生は驚きの連続ですね、いやはや。

 驚くといえば、僕自身が驚くといえば、今年は去年よりも多く本を読むことができました。手段と目的が逆転していないかという指摘に対してはキレ気味にじゃあお前も俺のステージまで上がってこいやとか被害妄想みたいなことは思いませんが、来年もこの調子で引きこもっていきたいです。

 久しぶりのエントリーなので初期の頃よくやってた(ような気がする)読んだ本の感想ver年末スペシャル~今年の集大成編~ にでもできたらなぁと思います。

 今年は(といいつつまだ29日ですが)どうやら208冊読んだという記録が残っているので(今年出版された以外の本ばっかです)、それを信頼してその中からオ"モ"シ"ロ"カ"ッ"タ"な~という幾つかの作品について一言コメントを添えつつ紹介できたらなぁと思います。読み終わった順で並べていきます。
では早速。

人間失格 (新潮文庫)

人間失格 (新潮文庫)

 ドストエフスキーの『地下室の手記』を思わせる暗さ。能力はあるのにうまくいきれない青年。自分は何にでもなれるだろうという若さゆえの希望がいつしか現実に相対した時自らの無力を知り破滅願望へと転化されていく。ってそんな話だったっけ?

 

冷たい方程式 (ハヤカワ文庫SF)

冷たい方程式 (ハヤカワ文庫SF)

sfアンソロジー。表題作はややロマンチックすぎるかなと思いましたが全体的に良作揃い。どうやら五大sf短編集の一つらしいです。

 

題名はどことなく自己啓発ぽいですね。その意味では良い自己啓発本でした。勉強するとは何かをわかりやすく理論的に説明している。哲学の入門書的な読み方もできるので(ドゥルーズラカンウィトゲンシュタイン)一石二鳥な本です。

 

人間失格でも(作中内でもコメントでも)登場したドストエフスキーの小説。殺人は赦されることなのか?それは如何にして赦されるのか?正義を愛する青年を主人公にして人殺しにおける実存的、倫理的、哲学的な話が展開する小説。

 

チベットのモーツァルト (講談社学術文庫)

チベットのモーツァルト (講談社学術文庫)

現代思想と東洋の思想や宗教がハイブリットされた論考集。神秘的ながらも心惹かれるどこかアブナイ思考の軌跡。哲学や宗教だけでなく、民俗学文化人類学に興味のある人にもオススメ。

 

新対話篇 (ゲンロン叢書)

新対話篇 (ゲンロン叢書)

  • 作者:東 浩紀
  • 発売日: 2020/05/01
  • メディア: 単行本

 芸術や思想や文学など幅広いテーマで対談した記録が読みやすくまとまっている。気になった対談はニコ動にアーカイブされているので(有料)そちらをチェックしてみても面白いかな、と。

 

存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて

存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて

  • 作者:東 浩紀
  • 発売日: 1998/10/01
  • メディア: 単行本

タイトル的にデリダ論かな?と思われるかもしれませんがデリダを中心と見た時に現代思想がどう整理できるのかという本でもあります。つまり、現代思想の(独特な?)入門書としても読める本。僕と年齢が4つ違いの時に(さらに僕が生まれた年に!)書かれているため謎の親近感がある本です。

 

小説家として有名だと思いますがエッセイ本をチョイス。何気ない日常の記録から病み=闇を感じる出来事の記録まで諸々詰まってます。読むまで知らなかったですが作家になる前には歌手としてデビューしていてspotifyで聴けたりするので興味のある方はそちらにも注目。

 

疎外された子どもたちが伝染病をきっかけにあるムラを乗っ取って王国をつくり、そしてその滅びるさまを描いた小説。生々しい印象を受ける文体が個人的に好きです。

 

ディックは幾つかの作品を読んだだけですがダントツで『ヴァリス』が面白いです。前半は哲学-神学的な思弁的な論争が続き、後半は世界の大いなる謎と形容したくなるような宇宙人?神?ただの妄想?として表象される少女に出会う、という話になります。語る視点も面白くて、四人称視点をドラッグによる錯乱状態と重ねたような奇妙な視点になっており作者の分身が物語を記述していく。読んだ後には小説とは、、、と呟いてしまうような作品です。

 

享楽社会論: 現代ラカン派の展開

享楽社会論: 現代ラカン派の展開

ラカン精神分析による社会評論という感じ。享楽概念を中心にラカンを現代的に読解していくという試み。印象に残っているのはフロイトの(ラカンフロイトに多くを負っている)「人はみな神経症である」というテーゼを高度な資本主義が発達した社会における享楽とは何かを読み解いていく中で「人はみな自閉症である」と読み直す箇所ですかね。知識がなくても面白く読める本です。

 

『生成変化を乱したくなければ、動きすぎてはいけない』
これはドゥルーズがあるインタビューで語ったことで、この言葉を頼りに生成変化をドゥルーズ、そしてドゥルーズガタリ、あるいはベルクソンとヒューム、そしてニーチェスピノザと横断しつつ〈切断〉と〈接続〉をキーワードにしてまとめられていきます。先ほどの『勉強の哲学』と同じ著者ですがこちらは博士論文が基になっているためか専門的な内容で難しいです(僕は半分も理解できてません)。

 

聖女伝説 (ちくま文庫)

聖女伝説 (ちくま文庫)

先の本と関連付けるならば90年代ドゥルーズ私小説という見方はあり得るか。こけしに成りキリストに成り幻想の中で自殺をする。「1995年 ドゥルーズと共に成ること」

 

限りなく透明に近いブルー』と『五分後の世界』を読んだ後に手に取った村上龍の小説。何が言いたいのかというと僕の中の評価が180度変わったということです。未読の方は騙されたと思って読むのがいいと思います。

 

海と列島の中世 (講談社学術文庫)

海と列島の中世 (講談社学術文庫)

初めて読んだ網野善彦の本。へー、と思ったのは日本における税の発生は天皇制と関係性があるという話です。どうやら昔の商人は仏や天皇のご加護の下に商売をしていたみたい。なので天皇にご加護の見返りを奉じなければならない、という感じで税制度が生まれたそうです。出挙なんかもそんな感じですかね。天皇についての著作も読んでみようかなと思ったり。

 

獣と主権者I (ジャック・デリダ講義録)

獣と主権者I (ジャック・デリダ講義録)

表示されてるのはⅠというわけでⅡもあります。今年読んだ中で一番よくわからんなーという本でした。よくわからんなら面白くないじゃんというわけでもないのが不思議。Ⅰは狼に多くを賭けており、中には狼学ということを私たちは構想することもできる、とまで言っています。Ⅱはロビンソン・クルーソーハイデガーが中心となり島と大陸、土葬と火葬についてなど文明論的な射程まで含めながら話が展開されていきます。この本は講義録なのでデリダの書き文字よりは読みやすいですが、大判でページ数も多いため中々根気がいる読書でもあります。値段も張るため大学の図書館に注文しましたがぜひ手元に置いておきたい一冊。

 

この羅列をみるとどうやら僕はドゥルーズに関心があるようですね。こちらも博士論文を基にしたドゥルーズ論。『動きすぎてはいけない』が生成変化論ならば、こちらは美学と老いをテーマにしたドゥルーズ論という感じです。老いというとあんまりぴんと来ないかもしれませんがベルクソンの時間論から〈疲労〉とは何かを考えたりベケット論を読んでいったりという感じです。〈疲労〉については個人的に面白く読めました。こちらの方が読みやすいのでドゥルーズに興味のある人は『動きすぎてはいけない』より先に読むといいと思います(興味ある人なんているのか?)。

 

最後の本です。タイトルの通りで現代美術史をグローバルヒストリーとして描き出すという恐らく日本語ではあまりない?タイプの本です。現代美術というか美術自体に興味はあるのですが全然コミットできてない人なのでこのような通史が新書という形態で読みやすくまとめてあるのはありがたいです。

 

 

とういう感じで(どういう感じで?)。

これから始まるであろう社畜の生活に怯えています。

来年も頑張らずに生きるぞー。みんなも生きろ。。。

 

 

 

 

 

 

名前

 時刻は朝7時。外では小鳥もさえずっております。今月は増刊号ということで朝にも書いてみる。気取りはじめ。

 昨日というか今日というべきかこういう時はよくわかんないけど今日のような昨日についてでも。

 まずバイト。雨が降ってし普通にローテンション。しかし4年目にして2人名前を覚えました。4年やってて覚えない方がおかしいと思うけどほんとそうだよなー。他人に興味ない人だから覚える機会もくそもないんですよね。今日は珍しく会話が発生したので覚える機会があったというわけです。

 名前あるいは命名について。名づけることを言語機能の重要な側面として差異-構造的に言語を把握することとの違いを強調する。精神の本質を言語の本質と一致させる試み。はじまりは神の創造=命名であり創造された生命が神を神と命名することでもある。ベンヤミンの言語論。固有名こそが言葉の本質であり言語の魔術的な意味合いらしいです。何かわかるようなわからんような?
 河出書房から出てるベンヤミンアンソロジー。主要な論考がまとまってる雰囲気あるのでベンヤミン入門としてもよいと思われます。取り合えずこれと法と暴力の関係を論じた(神話的暴力と神的暴力は有名?)論考を読みました。興味がある人はぜひ。

 固有名をめぐって。柄谷行人の終焉をめぐっての第一部。これも名前や名付けることについての論考。今日は名前によく出会ってますね。というかブログ書き始めて名前に憑りつかれた一日だと気づいたんですけどね。。。

 固有名をめぐっては大江健三郎村上春樹の小説の比較を人物名を中心に行っているものです。題材は万延元年のフットボール1973年のピンボール。ざっくりいうとどちらも固有名=名前から固有性、意味性の呪縛を解放しようとしてるけどその時に大江は歴史の問題に接していて村上は風景の問題に接しているって感じです。文学史的には大江は夏目漱石の系譜に連ねられて村上は国木田独歩の再来として読み解かれるぽいです。なるほどー、へーって点も多いので(個人的には村上の僕はカント的超越論的主体として読まれるべきだとか)文学とか批評に興味ある人にはおすすめです。

 

 何か本の紹介なのか出来事の記述なのかよくわかんないけど本も一つの出来事として体験されるものだしいいのかな?

あいうえおかきくけこ。サ行は言いにくいので

 三日坊主。フランス語の勉強。また三日坊主しようと思う。がんばろー。

 最近アニメをみてる。最近以前は映画みてた。最近見終えたのはスペース☆ダンディ。なうで響けユーフォニアム2期。ちなみにただいま折り返し地点。ではいつも通りこれらの感想でも。

 スペース☆ダンディはsfっぽいの色々詰め込みましたーという感じ。かなりよかった。宇宙人からロボットから思弁的なものからちょっと泣ける話まで何やらかんやら。sf好きな人はハマると思う。そうじゃない人にももちろんおススメ。ネトフリオリジナルのアニメでラブデスロボットがあるけどあんな感じ。サスペンス要素抜いたらね。

 基本1話完結のオムニバスなので、2クール全部みるのダルいって人のために適当に厳選でも。9話、10話、13話、14話、18話、20話、24話。1話も最終話も抜いたけどこれでも普通にみれます。はずれ回みたいなのは特にないので順にそって全部みてもおすすめです。普通のこといってますね

 響けユーフォニアム2期も結構いい感じです。1期を見たのが数年前なのでキャラの関係飛んでますがそれでも楽しく見れてます。4話の演出なんかみるとこれが京アニクオリティか。。。となりますね。1話の花火大会のシーンもですが。カメラ視点とキャラの視線の動きや手の動きの関係。キャラの立ち位置や影と光の対比。あと泣き顔がきれい。1話と3話に大花火と線香花火が行われているんですがそれぞれ違う心情が重ねられててその辺もうまいなぁという感じです。
 今年の夏一人線香花火をやろうと思って結局やれなかったのを思い出して来年こそはと意気込むがループしそう。。。

 あとは、ユーフォニアムけいおん以降のけいおんって感じもしますね。ポリコレ化したけいおんみたいな。部内政治が入り込んでキャラの内面も掘られていく。けいおん以降の生きにくさの中で生きていくというモチーフ。時代の反映かなー